インバータ試験
自動車の電動化に伴い、従来のトランスミッションに相当するインバータ試験に対する要求が高まっています。ATESTEOでのEV/Eアクスル用 インバータ試験をご紹介します。
インバータ試験ベンチのレイアウト
次の図は代表的なインバータ試験におけるベンチレイアウトの構成です。インバータ試験に必要な全コンポネントを装備したテストベンチにより、お客様のご要望に合った様々な試験が可能です。
インバータ6台x2組 同時試験の例
効率良く試験を行いたいご要望にお応えする、複数インバータの同時試験を実現します。次のようにインバータ6台(試験室としては12台)をまとめて試験した実績があります。
恒温槽(オプション)
温度を変化させて試験することは信頼性問題の早期発見に極めて重要です。オプションで恒温槽を使った温度試験を行えます。
恒温槽試験の概要
- 恒温槽1台で6台までのインバータ耐久試験が可能(大きさや容量に制限があります)
- 湿度管理
- 温度制御範囲: -50°C ~ 160°C
冷却システム
インバータに必要なクーラントを用意しお客様の試験に対する負担軽減に貢献します。1台の冷却装置で6台のインバータをコントロールできます。
冷却システムの概要
- インバータ6台
- 各インバータ 12L/分(最大20 L/分)(水/グリコール)
- 温度範囲 -40°C ~ 135°C
- インバーターごとに単一の体積流量設定
インバータ試験ベンチの電気部/誘導負荷
信頼性高い誘導負荷はインバータ試験の基本です。電気部/誘導負荷をご要望により選択できます。
電気部/誘導負荷の概要
- 異なる誘導負荷を使用可能
- 誘導負荷 最大 75µH / 3ph
- 誘導負荷 最大 100µH / 3ph
- 誘導負荷の組合せ可能
- ご要望に応じてこれ以上の誘導負荷も対応可能
- 遵守すべき電流制限と周波数はお客様と調整いたします
ロータ速度(レゾルバ信号)のシミュレーション
シミュレーション機能により、お客様の様々なインバータの試験に柔軟に対応が可能です。
ロータ速度のシミュレーションに使用するモジュールと制御画面の例を次に挙げます。
制御可能な事項
- 異なるレゾルバー信号
- 異なるモータタイプ
- 異なる極のペア
- FSMモータのシミュレーション
インバータ環境試験の種類
現在、ATESTEOでは以下のインバータ環境試験をご提供しています:
- HTOE (高温耐久性試験)(High Temperature Operation Endurance)
- PTCE (電力温度サイクル耐久性試験)(Power Temperature Cycling Endurance)
- HTHE (高温高湿耐久性試験)(High Temperature & High Humidity Endurance)
- SSTE (輸送および保管時の温度暴露試験)(Shipping & Storage Temperature Exposure)
- LTOE (低温運転耐久性試験)(Low Temperature Operation Endurance)
- WLTP (乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法)(Worldwide Harmonised Light-Duty Vehicles Test Procedure)