NVH試験の強力なパートナー

ATESTEOではPMモータを備えた半無響試験ベンチを用いた変速機単体の騒音振動試験を15年以上提供してきました。従来は回転加振による変速機のラトル音やギア鳴りの計測が主な対象でしたが、近年ではパワートレインの電動化による新しいノイズ、モータやギアボックスからインバータ等の騒音振動試験が主な試験対象となっています。
 
       NVH試験のご紹介

 

新NVH試験ベンチのレイアウト

NVH試験室における電動AWDの試験実施例。

ATESTEOのNVH試験ベンチは、半無響室内に配置変換可能な低慣性(PM)モータ、室外に3台のダイナモを配置した、4軸の試験ベンチです。トラクションモータ単体の1軸の試験、Eアクスルの2軸の試験、AWDドライブトレインの4軸の試験まで、様々なドライブトレインの騒音振動試験を実施することができます。

新NVHテストベンチの技術データ

  

NVH試験室
ISO3745グレード 1試験室
最大500 mm x 800 mmサイズの試験対象物に対応
振動数範囲:150~16000 Hz
暗騒音: 35 dB(A)以下

  

中空軸仕様PMモータ
トルク 575 Nm
回転速度 20000 rpm
加速度性能 4000 rad/s2

電気駆動システムのNVH試験

最新の電動パワートレインの騒音振動試験に対応するため、ATESTEOでは独自の試験機材を用いています。NVH専用の低自励振動PMモータ、独自開発の制御装置による回転加振制御、カーボン製シャフトの使用による高剛性低慣性化など、ATESTEOのNVH試験室には様々なノウハウが集積されています。

NVH専用小型モータで騒音を抑えます。駆動ユニット
•NVH専用小型PMモータ
•低自励振動

高固有振動を高め緩衝材で振動を抑えます。マウント
•高固有振動
•緩衝材
•低システムレスポンス

遮蔽カバーで駆動ユニットからの音漏れを抑えます。遮蔽カバー
•二重の緩衝壁
•駆動ユニットからの音漏れ<35dB(A)

マイクロフォン配列の例。素早い供試体交換が可能です。マイクロフォン配列
•自動化
•高い再現性
•素早い供試体交換

NVHテストベンチでのHIL試験
新テストベンチはNVH分析のみならず、HIL(ハードウェア イン ザ ループ)試験にも対応しています。永久磁石 (PM) 電動機の追加により、HILシミュレーションを直接に実施可能です。機械的シミュレーションモデルの代替と実際の試験対象物による試験で、個々のコンポーネントを試験します。

ハードウェア イン ザループの概念図。
HIL対象供試体と入出力機器の例

DIN ISO 362準拠の通過騒音 (PBN) 測定

ATESTEO実験場 (テストコース) において、車両が加速通過する際の、野外の通過騒音測定を実施できます。この測定はDIN ISO 362に準じており、新しいガイドラインR 51にも対応しています。試験車両は測定位置に一定速度で接近します。その後、車両後部が測定場所を離れるまで、車両が測定位置に入っている間に全開スロットルで加速します。試験車両が加速して通過する間に、車両の両サイドの音圧レベルと車両速度を記録・分析します。テストコースの表面は、DIN 10844に応じて準備され、大型車両のニーズにも適合しています。

走行車両の騒音測定

開発に関する豊富な専門知識

ドライブトレイン シミュレーション
ATESTEOには、ドライブトレインのシミュレーションといったように、複雑なシミュレーションを行うためのノウハウと技術設備が揃っています。専門知識を活用して新しいテストベンチが開発されます。

ドライブトレイン シミュレーションの例
開発段階における事前対策
NVHテストベンチを使用することで、NVH試験を開発プロセスにおいて事前に実施することが可能です。
また、分析ソフトウェアを使用してギア鳴りなどのNVH現象が識別できます。

開発段階におけるNVHシミュレーション。
エンジン速度に対する騒音の高調波時数の関連。

NVH試験室の吸収側ダイナモの最大トルク

大型商用車用コンポーネントへの適用例を示します。

例1:最大トルク 5156Nm/足軸

大型商用車のDUTに対するNVH試験実施例。

例2:最大トルク 7500Nm/足軸

7500Nm足軸コンポーネントのNVH試験における配置例。